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人工知能は、機械は、世界の空を明るく照らすか
シンギュラリティ・サロン@大阪に行ってまいりました。今回の講師は立命館大学大学院教授の美馬達哉先生。演題は「脳科学とエンハンスメント その可能性と倫理」。医学の専門家から見た、人工知能の将来についてのお話。
「シンギュラリティ・サロン」とは、宇宙物理学者である松田卓也先生の主催される研究会です。松田先生は神戸大学の名誉教授でいらっしゃいます。加えて、先生は、近い将来人類が迎えるであろう「技術的特異点」について世に正しく知らしめようという活動においても、以前から尽力されている方です。
「技術的特異点」とは何でしょう。先生の文章から抜粋します。
「シンギュラリティ(技術的特異点)とは、人工知能の能力が人類のそれをはるかに超える出来事または時点と定義され、それ以降の人類の歴史は予測できないとされている。またその時点で人工知能の能力が爆発的に進化する知能爆発が起きるとも言われている。
シンギュラリティはレイ・カーツワイルによれば2045年頃に起きるという。他の専門家の意見分布を見ても2070-80年代までには起きるとする人が90%を占めている。」
あまたSF作品でも主要テーマのひとつとして取り上げられてきた「シンギュラリティ」。まるで雲をつかむような話に感じられるかもしれませんが、人類にとっては目前に迫っている、現実的で大きなイヴェントです。
そんな中、幕張メッセで開かれた「国際ドローン展」にも取材に行ってまいりました。
色々書きたいことがある・・・とはいえ今は取材の成果をこんな過疎地のブログではなく小説作品に活かすべき時期です。
さて未来社会とは、一体どうあるべきなのでしょうか。
そういえば仕事の合間に、様々な勉強会や会合に参加します。それには政経に関わる講義なども含まれているのですが、私にとって政治や経済の問題は、自身の人生の目的としては対象外であり、あくまで“教養のひとつ”の範疇に収めておくべきものと考えています。むろん世の安穏を望むがゆえに、精神活動の素地として最低限の知識を持っていたほうが良いとは思います。が、それ以上に、人にはそれぞれ役目があったり、向き不向きがあったりする、ということを否定したくないのですね。
多くのかたが各々、誰か他者から強要されたり扇動されたりすることなく、自分なりの生きる意味を見つけ社会貢献を成していけることが、人類が豊かな未来へ繋がるための主要因になることと思います。
人種、言語、性別、階層、過去の歴史やらに基づく「差別」を忌み嫌い、他者への優しさを忘れない人こそ、この世で最も価値があるのだと、私は信じて生きています。
過去に手酷い失敗をしたから、他人から嘲笑されるような行為をしてしまったから、だから何だ。たとえば人殺しや拉致監禁や強姦や虐待など、悪辣非道な犯罪行為に手を染めた者は、厳しく罰せられ償いの余生を生き、場合によっては死んでいくべきだろうけれど。それ以外の人々について私は申し上げたい、人はときに間違いを犯すからこそ“人間”なのだ、と。
他にも、たとえば生まれや育ちが他人と較べて劣悪だったら、何だというのだ。あなたは素晴らしい。不幸に打ち勝ちまっとうな道を選んだ人は、恵まれて生まれ育った人と比べ物にならない不断の努力によって、ここまでやって来たろうよ。あなたの苦労には、ひいてはあなたという存在には、多大な価値がある。
過去の歴史による差別など、人間として最低な、軽蔑されるべき行為だ。
未来社会を担うのは、今を生きているあなた、そして、これから生まれてくる方々だ。強く望めば、いくらでも軌道修正は効く。人はいつでも生まれ変わることができると、私は信じています。